特定秘密の意外な秘密

 携帯電話の機種を替えた。ガラ系だから前のものとそっくりだが、今度はケータイからFBも送信できる。送信の仕方はまだわからないが。慣れるまで年が年だけにだいぶ時間を要するかもしれない。一昨日、19期男子がぼくの背中にくっついている最初の写真を投稿したのは、19期の別の男子。この別の男子が、新機種への切り替え手続きを全部やってくれた。旧ケータイは11期男子が手続きしてくれたが、寿命がきたようだった。

 

 新機種もソフトバンクで防水機能がついている。トイレに落とすひとが多いらしいが、ぼくはポケットには入れてないので落とす心配はない。旅以外はリュックの収納場所に常時しまっている。電話機能だけがぼくには必要。あとはFBに使う写真があればそれでいい。したがって、スマホなんて多機能はぼくには使いこなせないから無用の長物である。今回のケータイだって、どこをいじればどのような機能なのかまったくわからない。

 

 ところでこの新機種の最初の写真でぼくの後ろに接触している男子も18期流れの19期生だが、老齢同性のぼくの胸を触ろうとする。老人男の胸を触ってなにが満足できるのだろう。かれは特定秘密をもっているのかもしれない。「半沢直樹」の金融庁査察官もおねぇだったから、いまどき驚きはしないが、じじいに触ろうとするのはやはり異常だ。16期男子にも同趣味の者がいるから油断できない。じじハラの被害にぼくは遭っているぞ。

 

 じじハラなんて珍奇な被害はぼくの特定秘密だ。あまり自慢できることではないが、ぼくは役人ではないから隠蔽体質は持ち合わせてない。昨日7日、衆院で特定秘密保護法案の審議がはじまった。けさ目にした朝日、毎日は言論の自由や国民の知る権利とのからみで廃案にしろと叫んでいる。当然だろう。体制批判が犯罪になった戦前の治安維持法を想起させたり、北朝鮮や中国のような息の詰まる表現の不自由を連想するからである。

 

 情報というのはそれを入手できる立場にいる者にとって、秘密のままであることが己の権力をおいしく感じさせる魔力をもつ。そういう性質のものである。それは自己満足にすぎないのだが、とくに官僚はこんなことまで隠すのかと驚く。警察庁、防衛庁などで「取り扱い注意」「秘」と赤い印のついた紙をよく目にしたものだ。記者クラブに配布される過激派の分類ですら「取り扱い注意」とあった。要するに秘密にしておけば身は安全だ。

 

 すでに公になっている情報でさえ秘密扱いになるというのは秘密だと特定する担当者の恣意次第ということだろう。「どうして、なんでもかんでも秘密にするの?」と警察キャリアに聞いたことがある。「口が軽いと思われたくないからさ」。官僚はいまも昔も人事が一番の関心事だ。自分の得失点が気になる。特定秘密保護法が成立すれば、特定秘密の取扱者になる公務員は一層口を閉ざし、知る権利は見えない背後に消え去るにちがいない。

 

 携帯の新機種はぼくにとってはマル秘だらけだ。知らぬが仏ならいいけど、この場合おカネで知る権利を買ったわけだから知らぬは損である。特定秘密保護法はアメリカの強い要請なのだろう。アメリカのポチたらんとする安倍は廃案にする気はないだろうが、新聞は廃案にすべく頑張らねば存在理由が問われる。ぼくもじじハラにもめげず頑張ろう。以上、今回は二つの話を無理矢理ひとつにした。

瀬下恵介(ペンの森主催)

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